心と心を繋ぐマテ茶文化

最近、日本でもマテ茶を楽しむことができるお店が増えてきています。マテ茶は、アルゼンチン人にとって一番身近なお茶です。例えば、サッカーのアルゼンチン代表が移動中、手に抱えるマテ茶セットを見つけることはとても簡単なことです。

「マテ」と呼ばれるひょうたんや木製の容器に、乾燥させたシェルバ(マテの葉)を入れ、熱湯を注ぎます。「ボンビーシャ」という金属製のストローでこしながら飲むのが一般的です。熱湯以外にも、砂糖やハチミツで甘みを加えたり、レモンやオレンジなどの柑橘系の皮を入れたり、ハーブをブレンドしたりすることも一般的です。また、冷水で抽出した「テレレ」は、暑い時期に好まれます。

マテ茶は、単なる「飲み物」ではなく、人と人のつながりと深く結びつくアルゼンチンの人々に根付いている「文化」です。マテ茶を一人で味わうこともありますが、多くの場合は一つのマテをみんなで回し飲みします。

アルゼンチンの公園や家庭、オフィスでマテ茶を回し飲みしてお話を楽しむ姿は至る所でみられる光景です。これは、単に飲み物を共有するだけでなく、アルゼンチンの人々にとってコミュニケーションの手段です。この回し飲みには、感謝や友情、連帯感、分かち合いといった、アルゼンチンの社会における大切な価値観が込められているといえます。マテ茶文化の大きな魅力の一つと言えるでしょう。

人が集い、共に楽しむ時間を、日々のわかちあいに価値をおく文化とマテ茶はとても強く結びついているといえます。週末や夜となれば、マテ茶だけでなく美味しいワインも楽しみながら、会話が弾み、心地よいリラックスした時間を過ごし、日常に彩りを添えます。明日の活力の大切なヒントかもしれません。

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